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空想世界の閉幕式


寂しい想いは常だった

このままではいけないんだと
判っただけでは甘そうだ

このままでは死んでしまうと
大袈裟に決めつけてでも
人は強さに貪欲にならなければならない時がある
寂しい想いが常ならばこそ

さあ今 幕を閉じよう
これが僕らの人生という現実世界

愛する人よ
逃げ道を断っている分
感じる痛みは増したけれども

どうか
自身が受ける全ての衝撃から
目を背けたり引き下がる事はしないでおくれ

それは いつだって
君が君らしく一喜一憂する様を
見守っていたい僕の愛情(わがまま)だけれど

もし君が泣いていたら
その悲しみに理解を示し
一緒に泣いてあげる事も出来るから

そして嬉しい笑顔の時は
安心できる気持ちのままに微笑んであげたい 

ほら 空想世界の君が
僕らの背中を見届けるように
黙って頷いてくれている

これからは共に往こう

かけがえのない
唯一の存在として生きる夢を叶えよう

そんな風に僕らは
紛れもない自己を慈しむ

開幕された新しい世界で
無限の可能性を試そうか

ふたり一緒なら大丈夫

周りは そんな言葉
ありふれた励ましだと呆れるけれど
僕等にとっては縋る思いで辿り着いた
ひとつの真実なのだから

今は只 その信念を頼りに前を見据えた
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From my heart


どれだけ傷付いた痛みに
耐えてみせようが
笑い合えていた昨日の二人を
虚無にしなくて済む術にはならない

慣れているからと言って強がる君を
優しく あやそうとした手は 
まだ不安そうに悴んだまま

その悲しみから零れ落ちる涙を
この手で受け止めることが許されるなら

その時 
僕は安心して君に
笑いかけることができそう

気付いて 気付いて

もう つらい涙を自分の手だけで
受け止めようとしなくていい

これ以上
締め付けられる胸を
一人 おさえて苦しむくらいなら
その手を伸ばして この手をとって

何故 そこまでしてくれるのと
不可解に受け止められても

僕が君の最後の希望

はっきりと答えた声は
漸く力強さをおび始め
自信となって不安を消し去っていく

これからも伝え続けよう
守りたい人に真っ直ぐ届くまで

気付いて 気付いて 

君が好きだよ

待ち焦がれた素顔を前に
本当の恋が始まる

心から笑い合えますように

From now on


本当は という言葉を使って 
気付いてほしい気持ちを見せながら
否定されるのを恐れた 

戻らない日々を嘆いて 悔やんでばかりいても
笑顔や楽しみも確かにあった 信じていた

「私を忘れないで」

その願いは遠い記憶の 
背を向け目を逸らした悲愴に打ち負かされる

目先にある苦労に気を取られて見失うもの
大切な事は ほら 案外 傍にあるけど

ねえ アナタと語った多くの夢は
決して懐かしむ為の思い出じゃない

本当は愛されたい

本当は大切にしたい

本当は信じている

本当は諦めてない

輝ける場所を求め
憧れを未来に託して 
幼い頃 抱いた希望に胸が高鳴る

「私を覚えて」 

其の上の One's eyes


「今日は特に何もなかった」



PCのブログに、そう打ち込んだ男の顔は無表情だ。

開いているブラウザの隣には、掲示板が見られるタブが有る。

そこを閲覧する事が唯一の日課らしい。



今日も早速、覗いてみる。

目につく言葉はネガティブなものばかり。



「死にたい、か・・・」



男の口からフッと笑みが零れた。



「ほら、恰好の餌食が居るぞ。現れろ」



そう言い、背凭れに体を預けお菓子を貪っていると、先程のネガティブな書き込みに返信が来た。



『つらいですよね。私もそう思っていますので、お気持ちは解かります』

と、いった内容だ。

『お返事ありがとうございます・・・』



双方の遣り取りは暫く続き、男は其の様子を観賞している。

そして、あれから一週間が経った。

再び掲示板を覗いてみる。



『何でも話して。無理しないでね。あなたは一人じゃないよ』

『嬉しい・・・大好き。ずっと一緒だよ』

『うん、ずっと離れない。私も大好き』



双方の仲睦まじい作文の交換に目を通しながら、男は優越感に浸っていた。



夕食の時間になり、いつも通り姉と食卓を共にする。



「姉ちゃん。飯食いながら携帯いじるなよ」

「レスが来てるんだから仕方ないじゃん」

「後で返せばいいだろう?」

「放置すると通知が凄い量になるの。これは執着されちゃったかな」



面倒そうに肩を竦める姉に、それ以上の口出しはしなかった。

いつものことだ。

食事を終えて自室に戻り、PCを起動する。

普段とは趣旨の異なる掲示板を開き、書き込みを閲覧すると次のような内容が書かれていた。



『馴れ合い気持ち悪い』

『公の場で見せつけるな』

『慰め合って、いつ進歩するの?』



男は思った。この人達は、傍観者を気取っている。

目立つ場所から数歩はなれて悪態をつくことは防衛機制、一種の安全対策なのだ。



「でも、それは思い込みだよね。全員が自己を表沙汰にするとは限らないから、これらは、あくまでコンテンツの一環に過ぎないのかも知れないよ」



PCのキーボードに手を置いて男は言った。



「負の感情では本当の優しさを引き出せない」


そして、ブログにこう綴った。

救済など、期待半分で求めるものじゃない。そこに面白半分で携わる者も軽率だ。

ブログのタブを閉じ、男は頬杖をついて微かに笑んだ。

「人のこと言えないけれど、まあ、何方も閲覧の対象でしかないのだから。せいぜい僕の刺激になってよ。暇潰しでも構わないから」



只、男はどこか異変に気付いていた。

今日も何もなかった筈なのに、気分が落ち着かない。

まるで誰かにずっと見られているような感覚だ。

人の声がするという訳でもない。

男は静かに振り返ったが、やはり背後に人は居ない。

しかし、現在、自身が浴びている視線の影響により心が不安になっている事実は確かなのだった。

恐ろしくなった男は布団に潜り、僅かに剥いだ掛布団から辺りを見渡した。

すると不思議な事に何者かの視線が其の眼を追いかける様に捕らえてくるのだ。



「うわああああ!」



男は声を張り上げて、浴室に逃げ込んだ。

しっかりと鍵をかける。

それでも奇妙な視線は、常に男を凝視する。



「やめろ!一体、今、僕を見ているのは誰なんだ・・・!」

男の顔は恐怖に歪んでいた。
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